プロローグ!

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「たいち君はだれが好きなの?」 川背幼稚園の園児、女の子達の中にたいちは居た。 どちらかと言うと女の子の友達が多く、 そんな話題が出たのは 少し大人びた雰囲気をした女の子からだった。 たいちは顔を赤くして 園長先生の側に、ぱたぱたと走って足に抱きついた。 気が付いた園長先生は、にっこり笑いながら たいちの頭をヨシヨシと撫で 「どうしたのー?」 と顔を見る。たいちは顔を赤くして まっすぐ園長先生の目を見ながら 「先生が好き!!!」 かなり大きな声だったのか、部屋に居る園児達の視線が集まった。園長先生は、よりにっこりして 「先生はみんなの事も、たいち君の事も好きだよー」 と答えてくれたが、たいちは頬をふくらませて 「ちがうよ!コイビトとして好きなんだよ!」 それを聞いた先生は困った顔をして、たいちの目線に合うようにかがんで言った。 「たいち君は男の子だからねー、先生も男だから おつきあい出来ないんだよー?」 たいちは固まった。 『え...そうなの?ダメなの?』 そんな言葉がぐるぐるしてる時 好きな人を聞いてきた女の子が言い放った。 「たいち君何言ってるのー?変なのー!」 『!!!変???』 「はーい!もうお昼休みおしまいですよー!後片付けはじめてねー!」 園児達「はーーーい」 ― こうして、俺の初恋は終わりを告げた。―
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