第三章 幼稚園

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私の幼稚園は珍しく公立だった為、バスなんて無かった。 私は少し幼稚園の先生達で有名だった… おじいちゃん(父の祖父)が自転車で送り迎えしていた。 弟が入園してから… 弟が前でおじいちゃんの後ろは私の席と、 自転車に改造され、取り外し可能だった。 年寄りが孫二人乗せて自転車で送り迎えなんて、 私のおじいちゃん以外見たこと無い。 遊びに行くのもおじいちゃんが自転車で連れて行ってくれた。 私はおじいちゃんが大好きだった。 遠足で集合写真は皆、母親と来ていた。 私だけずっとおじいちゃん。 卒業アルバムにもおじいちゃんと遠足に行っているのが記載されている。 当時は、もうおじいちゃんと居るのが当たり前。 母親の印象は卒業式だけだった。 幼稚園の時の私は、 友達と皆仲良く活発で明るく、 家によく友達が来ていた。 私は玩具を誕生日に貰った記憶は無い。 弟の玩具が増えてくのに、 その頃は何も感じ無かった。 服もおばあちゃんが作った物。 母の妹の従姉妹はブランド物ばかりで羨ましかった。 私は母に一度だけ、 「服買ってほしい」と言った。 母は、 「おばあちゃんの作った服が沢山有るでしょ」と言われた。 幼いながらおばあちゃんの服が嫌いだった。
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