学校作戦 第2部

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忘れろよ、 冗談抜きで……。 いくら 心の傷を洗ったって 治らんものは治らん脳みそのように 一度受けた キズは治らない それが カウンセラーの言葉だった。 軍の カウンセリングみたいに この学校にも存在していた。 西山からの勧めから ボクは嫌々 行ったのだが、 案の定 クソだった。 上から 目線から 生易しい言葉で人を直そうとしている 、 話を聞けば聞くだけ腹が立った。 やはり ボクは心がすざんでいるのか? カウンセラーの人に頭を頷きながら聞き流しながら 、ボクは無意識で他人にコビというモノを売っていたらしい。 「貴方は言うほど、悩みが無さそうですね」 微妙な冷笑をボクに浴びせながら、 その言葉を最後に カウンセラーは終わった。 その時の 感情は紛れもなく 殺気だった、 全身全霊を掛けてこの女をぶっ殺そうと思った。 長年 耐えてきた何かが噴き出しそうになった 瞬間だった。 カウンセラーは、もう 懲り懲りだった。 過去の事を うじ虫の様に思い出していた、 それと同時に相談相手を必死に探していたのかもしれない。 最初に頭に過ぎったのは 家族だ。 弟は ボクより遥か優秀で 家族の信頼の的だった もちろん 弟はボクの事をそこら辺の石と同じ扱いだ。 お父さんも お母さんも そんな優秀な弟を 金の卵でも育てるように可愛がっている そのおかげでボクはまるで赤の他人だ 家ではボクの居場所なんて無かった だからこそ、ボクには友達が必要だった でも 今では 孤独が 友達だ 「さぁ 最後の部活だぞ! 」 不意に後ろからやって来た 西山がボクの首に手を掛ける 西山の西山なりの温もりが感じられ、ボクは 正直、 少し安心した。 「やってやろうぜ…!」 ボクは 頬を和らげ 無理やり 笑みを作った。
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