学校作戦 第2部

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「お前たちは 銃器を大量に運ばれているのを確認したのか? 」 「ええ 多分 」 「そんな 曖昧な答えは聞きたくない、見たのか? 見てないのか?」 「見ました、大手エアガン会社の電動ガン、ガスガンなど あらゆる物です 」 ボクは これが最後だと 考え 答えた。 「もう その“武器密輸 ”みたいなやり取りは数件も増えている、 この日本は治安が悪くなっているが 電動ガンやら ガスガンを使っている人間は居ないんだ 。 おかしい。」 考えるとそうだった、テレビから流れるニュースからは 放火や鈍器での 情報ばかりで、 エアーガンで他人に被害を及ぼしたのは聞いたことが無かった。 「こいつで 決定的だ 」 吉田が 頑丈そうな黒いダッシュボードから 数枚の写真を取り出した。 「これは…… 」 ボクの背中に 冷たい何かが通り過ぎる 写真には 豪勢な訓練施設が写っていた、 ほとんどが手造り臭がする ような 個人的に造った物もあったが どれも頑丈そうで資産には困ってはいないように見えた。 「こんな 施設が発見されたのは 最近だ、 もちろん この写真は極秘だ 」 吉田が言うと、 写真をまた黒いダッシュボードに戻した。 「そこで必ずと言っていいほど ある名前が出てくるんだ 」 「名前? そんなに特定できてるのに何故、身柄を確保しに行かないんですか? 」 西山が 不思議そうに質問すると 「分かるだろ? 『誰も信じない』からだ」 トトロを最初を見つけた あの少女が中々 他人に信じてくれなかったように、こんな決定的に証拠が有るのに信じてくれない。 よく あるパターンだ。 「…名前は 〝曽根 真〟」 「なんてこった! 」 ボクは誰にでも聞こえるような大声で言ってしまった、 驚きは当分続き 動揺も長く続いた。 「……知り合いなのか? 」 木島さんはボクに 遠慮なく聞いてきた、 当たり前だろう こんなに動揺したのは 生まれて初めてだ。 「彼は ボクの中学時代の友人です 」
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