―第一章―

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 誕生日は十二月二十三日です。クリスマスイブの前日です。体重とかは――内緒です。恥ずかしいので。血液型はB型で、趣味は本を読むことです。本なら漫画でも小説でも好きです。  そんなわたしをよろしくです。  ちなみに今年から高校二年生です。別に嬉しくありません。みなさんはウキウキするのかもしれませんけど、わたしにとって高校一年生だろうと、二年生だろうといっしょだからです。逆に、クラス替えで――高校で唯一の友達とはぐれてしまったのでしょんぼりしてるぐらいなのです。  ううん。それも違うなぁ。  あの子は優しいから、こんなわたしにも気兼ねなく接してくれてただけで……。あの子にとってはわたしは、何人もの中の一人なだけで、――あの子にとってはみんな同じなのです。あの子はそういう人なのです。そう言った意味では高校に友達はいなかったのかもしれません。  中学と小学校の頃はいました。まあ、中学も小学校も一人ずつでしたけれど……。  きっかけなのかはわかりませんけど――もともとこんな性格だったのかもしれませんけど――小さいころ……幼稚園から、小学校ぐらいの間だっただったと思います。    「千瑠ちゃんってかわいい名前だねっ」と言われました。  それは自分でも思っていたことなので、照れくさかったり、むずむずしたりでうまく答えられず、相手の言葉に無言のまま俯いてたのです。  反応のないわたしに飽きたのかそれともそんなわたしといるのが気まずかったのか。――両方かもですけど……、なにに対してもそんな反応なわたしにだんだん誰も寄ってこなくなりました。
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