恋、それは苦行と読む若人特有の一過性の症状と文字数オーバー

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入学セレモニーでゼンジンミトウの空中10回転ひねりを披露してしまったアナタ オリジナル魔法陣で呼び出した幻獣・T-REXを、音速で手懐けてしまったアナタ そのグリーンの猫っ毛になりたい 更に深いエメラルドブルーの瞳になりたい いっそアナタの細胞のひとつになっちゃいたいっ 「はぁあ…ひなたくん…す・きっ」 「あぷり。声が出とるで声が。 グラウンド100周、ジマンの脚力で行ったるか?」 「ほぇ?なにかあったんですか先生?」 「…今度良い病院紹介したるわ。授業続けるで!」 クラス中の笑い声がアタシを目掛けてドッと押し寄せる。なによなによったく! 鳩のカブリモノと関西弁がトレードマークのタースゥ先生が、めいっぱいの憐れみを含んだ嘲笑を口元に浮かべてる。 先生だって、見た目以上にアヤシイ実験ばっかしてる変態教師のクセに失礼しちゃうよねっ エリート要請クラス『ウィッチェスタ50』の親友かほりちゃんと別れたアタシは、大嫌いな召還魔法学の授業なんて上の空でモウソウを巡らしていた。 てゆーか、そういえば今朝かほりちゃんが言ってた『なんちゃらプロジェクトA』って、なんのコトだったんだろ…? まあなんだかんだであの後また校門前で待ち伏せてたイッカクに捕まっちゃって、ひなたくんの登校シーンは見れなかったんだよね… 「ウニュニュ。あぷり。プライド皆無ウニュ。」 ニックんがなんか小難しい単語でフォローを入れてくれたってコトは アタシ、またなんかやらかしちゃったのかな? 「みんな笑いすぎですよ!あぷりんがカワイソウじゃないですか!」 我が『ヘンキョーDクラス』の良心的存在・ミミナちゃんの涙混じりの訴えに、クラス中が一気にヒートダウンする。 教室の天井にデカデカと描き出された空想画。今日はブルーを貴重にしたホンワカ天使の乱舞バージョンだ。 ミミナちゃんの癒やしの空中魔法絵は、感情と共にこうして実体として描かれちゃうワケなんだけど… 消すのが一苦労ってゆーチメイテキな弱点があるの。 「ミ、ミミナちゃんありがとー!アタシは大丈夫だからねっねっ」 「グスン…ホントに?あぷりんムリしちゃダメですからねっ」
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