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「奴らが、復活しただと!?、アレは彼女らが封印した筈だろう20年前に……」
場所は、防衛省地下三階四人の男達が額を突き合わせ眉間に深いシワを寄せてヒソヒソと話し込んでいた。
一番奥に陣取り腕組みをしている男は、防衛大臣の樋熊重一(ひぐまじゅういち)。その正面に陸幕長の土方、右側に海幕長の沖田、左側に空幕長の近藤の三人が鎮座している。
「大臣、アメリカはどうするつもりですか?」
陸幕長の土方が樋熊大臣に訪ねる、大臣は苦虫を潰したような渋い顔つきだ。
「在日米軍は静観の構えらしい……、ムダ弾は射ちたくないらしいな」
「実質的な被害が出るまでほおっておくつもりですか、彼らは?」
土方陸幕長の言葉に静かに頷く樋熊大臣は目を閉じて何か思案している。
「富士山麓のアノ要塞学園都市はその為のモノでしたな大臣……」
沖田海幕長の低い声が部屋中に響く。
「しかし、伝説の彼女らは今はもう居ない……」
近藤空幕長が沈んだ声で呟いていた。
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