赤眼の女

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学園都市の一角にある高層マンションの一室、ガーネットの居室である。 バスルームでくつろぐガーネットの姿があった。 「結構、面白い連中ですわ。まだまだ、楽しませてくれそうですわ」 バスルームで独り言を呟く様に喋るガーネットの顔前に青白く輝く球が浮いている。 「ガーネット、少々、遊びが過ぎないかね?」 「分かっておりますわ。多少、厄介な者もおりますゆえ暫しご容赦くださいませ」 ガーネットは浴槽から立ち上がると、その青白く輝く球に向かい深く頭を下げた。 「よい、よい、くつろいでいる所を邪魔をしてしまったな済まない」 「滅相もございませんわ」 ガーネットは、泡にまみれた滑らかな肌の裸体を隠しもせず晒し、うやうやしくひざまづいた。 「うむ、朗報を期待しているぞ、ガーネット」 「ハ、ハハッ」 ガーネットの健闘を期待する問いかけを残して、青白い球は消滅した。 「ふふっ、面白くなりそうだわ…、たっぷり遊んであげるわよ」 シャワーを浴びながら、ガーネットは、その端正な顔を崩し上を向いて、大笑いし始めた。美しい裸体をお湯が滑らかに肌の上を流れていく。
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