マリモ否毛玉と言うのは世界共通の人種になるのでしょうか。

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「はぁぁ…。お前、マジギレすると口調が素に戻るよな」 「・・・は?」 頭をガシガシ掻いた誉が唐突に切り出した言葉に一瞬、固まる。そんな、馬鹿な…!よりによって、こんな単細胞なんかに指摘されるなど、なんて屈じy… 「おい、テメェ… 今、失礼なこと考えただろ」 「自意識過剰とか、どれだけ自分大好きナルシストなんですか?冗談はその顔だけにして下さい」 「んな゙…ッ!?」 ぷるぷると震える拳を握りしめて、顔をヒクつかせている誉は… 「こいつ、やっぱ殴る!!!」 「ちょっ、とぉ…ッ!?待って待って!なんでこんな展開になるのかなぁ!!もぅっ!二人とも落ち着い……」 「なに言ってるんですか理玖。一人で勝手に憤っているのは誉ですよ?」 私は至って普通です、と真顔で答える。 「ストォオオーーーッップ!!!みっちゃんッッお願いだからもうっっ黙って!!!!」 これ以上、話をややこしくさせないで!!!と一人でぜぇぜぇ息を切らせる理玖、さっきから忙しない人ですね。 ツイッとチラ見し、一瞥だけ向けるけれど、途端に興味が失せ肩を竦める。 「……いや、わかってはいたんだけどぉ、ほんっとに一筋縄じゃいかないよね…」 そんな私に対し、副会長モード!と言ってくる理玖に一連の流れから、もうどうでもいいと正直思い始めていた私は小さく… 否、深い溜め息が零れる。 「ちょっと待ってぇぇッ!?なんでみっちゃんが溜め息吐くの!?寧ろ、俺が吐きたいんだけどーっ!?」 ふぅ、理玖は相変わらず落ち着きがないというかなんというか…。 しかし、この状況からまったく埒があきません。そろそろ話題を先へ進みたいところなんですが───。…おや、あんなところに適任者が。彼もきっとこの状況を離れたところから楽しんでいるようなのでせっかくですし、この茶番劇の特等席へお招きしましょうか…  ってことで、 はい!黒瀬くんと赤城くん、ご指名です。 「「黒瀬くんに赤城くん!!なぜ、そんな遠く離れた場所にいらっしゃるんですか?せっかくですし、ご一緒しませんか?」」 『へ!?ちょ、ッ みな…』 ひっそりと傍観を決め込んでいた黒瀬くんは、まさかの大声での呼び出しに不意打ちを喰らい、目が点になって微動だにしなくなったと思えば、 『なぜ巻き込む!?』とムンクの叫びのポーズを取ってあわあわ狼狽していますが、それだけ余裕があれば大丈夫ですね。 当然の如く、スルーする。 「・・・ね?」 静謐な威圧感、とびっきりの笑顔と共に問答無用で巻き込む。当然ではありませんか…。自分だけ安全地帯からの傍観とか・・・  そんなこと、この私が許すはずがないでしょう?
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