夢想

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夢想

夢の終わりは いつも突然で 硝子の夢は 僕の眼の前で 砕け散る 夢は直ぐ近くに在るのに 僕には其の崩壊を止める事は 出来なかった 砕けた夢は僕の躰(からだ)を突き刺して 赫い冷たい液体が 躰の外へと流れ出す 全ての夢は消え去った 小さな破片を僕に遺して だから 僕は君を想って居よう 夢の破片が融けて消えて仕舞う 其の日迄 其れが僕の夢だから――――…
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