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天秤
僕にとっての君の存在と
君にとっての僕の存在
一体どちらが重いだろうか…-----?
量ってみようかと想ったけれど
どちらに傾くかは
分かり切って居て。
其れを知って仕舞う事が
僕は怖くて
怖くて、怖くて
…怖かったんだ
僕にとっての君が全てだなんて言えはしないけど
でも明日が来る度
縮まり、狭まり、押し潰され
何度も創造(つく)り変えられる
僕の世界の其の中で
ずっと変わらないのは君だけなんだ
怖くて、怖くて
…消したかったんだ
僕にとっての君の存在と
君にとっての僕の存在
量ろうとした手が小刻みに震えて
瞬間
僕は瞳(め)を瞑(つぶ)り昏い世界に身を投じた
天秤がどちらに傾いたのかを
僕は知らない
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