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君の存在と僕の意味
僕にとっては大して意味が無くとも
やっぱりひとつしか無いものを
失くして仕舞うのには
躊躇いが有って
だから
自ら此の手で其れを
失くして仕舞う
其のギリギリ一歩手前で
僕は待っている
時計の針が逆さに廻る
月が真昼に地球を照らす
嘘が真実に 真実が嘘に
理屈の全てが覆される
其の時を
そうなれば
僕は失くさなくて済むから
そうなれば
僕は求めなくて済むから
世界が覆され反対になれば
君は僕を見てくれるだろうか…?
僕の意味が君の存在に
有って欲しいと想うんだ
僕は
立ち竦んだ侭
あと一歩が踏み出せない
踏み出して仕舞えば
此処から抜け出せるのは
理解り切っているのに
時計の針が逆さに廻る
月が真昼に僕らを照らす
偶然が必然に 必然が偶然に
日常(いつも)の全てが覆される
其の時に
立ち竦んだ僕の背中を押す人は居ないけど
失くして仕舞おうとする僕を
引き留める人も
居ない
君の意味が僕の存在に
有って欲しいと願うのは
僕の
独り善がりの我儘だったんだね
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