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今日は雨。
せっかくのデートが台なしだ。貴女を喜ばせたくてずっと前から計画してたのに。この天気じゃムードもなにもない。
今日、僕は貴女にプロポーズする。
まだ付き合って二年にもならないけど一日でも早く貴女を一生幸せにしてあげると約束したかったから。
晴れていたら貴女の好きな観覧車から見える景色も今よりもっときれいなはずだったのに。
だけど貴女は喜んでくれた。観覧車の大きな窓に付く雨粒のひとつひとつに夜景が映り込んでちょっとはやいクリスマスのイルミネーションみたいってはしゃいでくれた。
その笑顔をみた瞬間に僕は貴女を好きになって良かったと心から思った。
給料三ヶ月分には満たないけど小さなダイヤがついた指輪を渡した。どうしてもっと素敵なものを選ばなかったんだろう。
でも貴女は喜んでくれた。嬉しいと泣いてくれた。
その涙の一粒も僕は大切にしたいとおもった。
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