私の反対は君。

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昔から、あまり感情をうまく表に出せる方ではなかった。 面白いと思っても、つまんなそうといわれてしまうし、だけど思ってしまったことをはっきり言ってしまう性格で、そんなだから私に友達といえるような関係の人はいなかった。 それでもかまわなかった。 1人でいいと思っていた。 だって、本があったから。 本があったから、寂しいなんて微塵も思ったことがなかった。 自分だけの世界があればいい。 その世界の物語には、私以外の誰も登場しなくていい。 ただ1人静かに本を読んで静かに暮らすそんな世界を望んでいた。 そんな私の世界に侵略者が現れる。 いつも笑っていて周りに常に人がいて、見ててつまらない奴。 本をつまらないなんていう最低な奴。 私はそんな彼が嫌いだったし。 そんな彼も私を嫌いだった。
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