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私の定位置。 教室の一番後ろの窓際の机。 そこが私の席。 くじ引きなのに毎回そこなのだから、もはや仕組まれているようにしか思えない。 自分の席に座って本を読む。 今回の本の内容は恋愛もの。 最後のクライマックスのとこで私の集中は途切れる。 「ねぇねぇ。いっつも本読んでるけどさ、つまんなくないの?」 やけに明るく、朗らかに、私にそう話しかけてきた人工的な金色の髪をもつ男。 「今いいとこだから話しかけないで」 彼の顔も見ずにそういった。 だって声でわかるから。 その男は私の嫌いな人間。 金色の髪で、いつも周りに誰かがいて、常に同じ笑顔で周囲の人を惑わしている、最低最悪な男。 彼がいったいどんな表情で私の言葉を受け止めたのかは、彼の顔を見ていないからわからないけれど、“じゃあまたあとで話そうね”と声をかけられたから嫌な予感しかしない。
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