俺の父さん

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キリキリキリ と独特の音を立てながら ゼンマイが回る 手を離すとゼンマイは一人でゆっくりと回転し始めた それと同時に蓋部分についている 歯車も回り出し お城や村が騒がしく動き出した この後どうなるんだ?どうなるんだ? と期待して見ていたが 巻いていたゼンマイが止まり 箱の中は静寂につつまれた これだけ? と思って箱を手放そうとしたその時だった 箱は俺を飲み込むほどの大きな銀色の光を放った 目は閃光にやられて 俺は驚きのあまり後ろに倒れこんでしまった なぜか倒れこむまでの間 異常に時間がかかった気がしたのは 決して気のせいではなかった
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