599人が本棚に入れています
本棚に追加
全く、記憶がない。
私がカナの年の頃、何で遊んでいたのだろうか。
母が言うように、父とこうして遊んでいたのだろうが身に覚えなんか一切なかった。いや、幼少時の記憶が全然出てこない。
感慨深く、お茶をすすってみる。
「お父さんから変な条件付けられたんでしょ?」
「う、うん。まぁ」
とりあえず追い返しがなかったものの、父からは急いで離婚することもない。とも言われた。
「カナ抜きで旦那とゆっくり話し合え。だって」
「そう?じゃ、何日かここにいるの?」
うん。と頷くと母は内心喜んだのか、軽い笑みを浮かべてせんべいを頬張る。
最初のコメントを投稿しよう!