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全く、記憶がない。 私がカナの年の頃、何で遊んでいたのだろうか。 母が言うように、父とこうして遊んでいたのだろうが身に覚えなんか一切なかった。いや、幼少時の記憶が全然出てこない。 感慨深く、お茶をすすってみる。 「お父さんから変な条件付けられたんでしょ?」 「う、うん。まぁ」 とりあえず追い返しがなかったものの、父からは急いで離婚することもない。とも言われた。 「カナ抜きで旦那とゆっくり話し合え。だって」 「そう?じゃ、何日かここにいるの?」 うん。と頷くと母は内心喜んだのか、軽い笑みを浮かべてせんべいを頬張る。
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