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「おじいちゃんがおじいちゃん猫を拾ってきたの?」 「そうだよ、カナちゃん。きっとおじいちゃんは寂しかったんだろうね」 そう言うと母の指が私の頭を突く。 私のせいだと言っている。 話題のデブ猫はカナに撫でられながら、ゆっくりのっそり私の膝へ近寄ってきて、まるで崖を登るように乗った。 ーー(重い) 普通の成猫よりはるかに体重は超過している。そんな猫に乗られたんでは、江戸時代に行われていた拷問だ。 「ショウちゃんはママがお気に入り?」 デブ猫はまたニャー。と鳴いた。 そして、深い眠りについた。
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