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『ほら、石段を御覧なさい。あなたの求める人が来ますよ~』 私はすぐに石段へ視線を送ると、目を擦って視野を拡げた。 すると、すぐに石段から小さい頭が見えたかと思うと女の子が一人トコトコとやってきた。 「カナ!?どうしてここに?」 すぐにわかった。 少し短いツインテールにお気に入りのオーバーオールを着ている。 それは間違いなく私の子カナだった。 手元にはあのデブ猫のショウを抱え、汗にまみれながら石段を登り切る。 しかしショウはいくぶんグッタリと垂れていて、力が何処からも感じなかった。 『ショウは、大往生でしたよ。ひとみさんを玄関先で送った後、命の炎が消えたんス』 ティーアイはどこまでもお見通しのように言った。さすが神の使い魔だ。
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