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「わりぃ。んまぁ?そうかな?気疲れねぇ。でも、疲れてるなら逆に寝れるんじゃないのか?」
沼田は片側の口角を上げて、軽く否定する。
俺だって馬鹿じゃない。
そんなことを本気で言うもんか。
「こういう問題は大抵、彼女がいれば解決していきますよ。で、佐伯先輩はいつから彼女いないんすか?」
痛い、それはそれは痛々しい質問。
ハッキリ言って、もう5年以上いやしない。
「原因とか考えたことあります?」
ない。
小さな喫煙所に俺の否定が鮮明に響く。
そういえば、彼女がいない原因なんて気にもしていなかった。
今の会社に入って、毎日スーツで過ごすようになってから、忙しさに過負けて、理由とか原因とか考えたことはなかった。
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