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『あんちゃん、それ以上行ったら本当に死ぬよ』
そう言われ、肩に腕を組まれ後ろにグイっと引っ張られる。
そのまま後ろへ尻餅をつく格好で倒れるが、すぐに顔を上げる。
「誰だよ、ったく!」
『お前さんの命の恩人だ!』
そこにいたのは、ヨレヨレのランニングシャツに黄ばんだタオルを首にかけた、メタボなおじさんだった。
額にかいた油汗がやたらまぶしい。
「誰だよあんた、人を急にっ」
『おいおい、恩人に向かってそんな口の聞き方あるか?』
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