猫の守護
全3/26エピソード・完結
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ーーーー 例年より早く梅雨が明けたとニュースキャスターは画面の中で微笑んだ。 それはちょうど私とカナが実家に出戻って5日が経過した7月のど頭だ。 新緑の葉は輝き、風は匂いを運ぶ。虫は夏の訪れを知らせ、人は夏を楽しむ。 実家に戻ってきたのはよかったけど、父に言われた旦那との『話し合い』を未だに持とうとする気持ちは持てないでいた。 逃げたいとか、会いたくないとかそんな子供じみた気持ちは毛頭なかったが、私のことを笑い飛ばしている不倫相手の女を思い出すのが何より嫌だった。 しかも、その女が隣りの部屋に住んでいる女子大生だったからなおさらだ。
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