1章

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-フェンリル極東支部 訓練場- 『ようこそ…人類最後の砦「フェンリル」へ、これから対アラガミ討伐部隊「ゴッドイーター」としての適性試験を始める』 どこからかアナウンスが聞こえてきた。 少し緊張する。 『少しリラックスしたまえ、その方がいい結果が出やすい』 何故バレた。 …いや皆そうなだけかな? とりあえず深呼吸しとこう。 …もう一回深呼吸。 『心の準備が出来たら中央のケースの前に立ってくれ』 …ケースというかプレス機にしか見えない。 とりあえず立ってみよう。 …深呼吸深呼吸。 『随分と緊張しているようだね』 「え? あぁっすみません! 何か落ち着かなくて」 『いやなに大丈夫だ、ここまで目に見えて緊張した候補者は久々でね』 「あぅ…」 何か恥ずかしい。 『先ほども行ったがリラックスしたまえ…と言っても難しいかもしれないが、君のタイミングで大丈夫だ』 じゃあ1時間程…とか言ったらさすがに怒られるか。 改めて覚悟を決めた。 プレス…じゃなくてケース内の溝に手を置いた。
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