01:通勤電車の少女

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 友達と並んでホームを歩く彼女の後ろ姿が、車窓の向こうに小さくなっていくのを見送りながら、俺は彼女の意味ありげな仕草について考えていた。なんだったんだろ今の? 何か俺に言いたいことがあったようにも見えたけど。……いや、まさかな。勘違いだろう。お互い、相手の名前さえ知らないんだから。
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