過ぎゆく日々、壊れゆく日常

43/53
前へ
/594ページ
次へ
「…昨日、私は非番だったのです。それを 利用して…その…紅葉狩りに出かけたのです。 その時に栗を…。」 一音さんは、何故か恥ずかしそうにそう言って うつむいてしまった。 何が、そんなに恥ずかしいのだろう? 昨日紅葉狩りに行った事を私に話してくれた だけなのに? 「…調理場に急ぎましょう。有茶未さんが 栗ごはんを心待ちにしていますから。」 「あ、はい!」 取り成すようにそう言った一音さんの口調は いつものそれに戻っていたけど…。 さっきの紅葉狩りの話題の時の、あの 恥ずかしがりよう…。 何だったんだろう…??
/594ページ

最初のコメントを投稿しよう!

292人が本棚に入れています
本棚に追加