過ぎゆく日々、壊れゆく日常

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その後私は、悶々とした微妙な気持ちのまま 一音さんの後を追って調理場へたどり着いた。 「まずは、栗を洗って皮をむきましょうか。」 「はい。」 とは言ってみたものの…私、栗ごはんなんて つくったことない… 何だか変に緊張する…。 私は、一音さんに手渡された栗たちをひとつ ひとつ、なるべく丁寧に洗う。 あらかた汚れが落ちて、皮をむこうとした時。 「あ、れ…?」 栗の皮って…こんなに硬いの…? むけない…! 「むけない場合は、少し水に浸しておくといい そうですよ。」 一音さんが、さりげなくそう助言してくれた。 それだけでなく、一音さんは水を溜める桶まで 用意してくれたのだ!
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