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「ここなら、歳華さんに見つかりにくい
かな…?」
私は入念に辺りを見渡し、ゆっくり部屋の
障子を閉めた。
「…その歳華さんって人に見つかったら、何か
都合の悪い事があるのですか?」
その子は、私に問う。
けど、その答えなんて明確だ。
「もし、歳華さんに見つかったら、あなた…
追い出されちゃうかもしれないの…。」
この子には悪いけど、ちゃんと現実を
教えなきゃ。
――ここに居るのが、どれほどマズイ事
なのかを。
「ここには、部外者は入ってきちゃダメなの。
私のようになるわ。」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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