過ぎゆく日々、壊れゆく日常

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あの事件以降…。 幹部のみなさんとの接点がかなり増えた。 それだけじゃなく…。 今まで以上に自由にしてもらえるように なったり… さらには幹部隊士の誰かと一緒なら、屯所の外に 出てもいいという外出の許可まで降りたのだ! 最初と比べたら、私の待遇は目覚ましい進歩を 遂げたと言える。 という事で…。 早速平瑠ちゃんが私を外に連れ出してくれた。 「深姫、どう?これが京の都だよ!」 平瑠ちゃんは、私にそう言ったのだけれど… そう言った本人が私以上に楽しんでいるように 見えるのは気のせいだろうか。 「ほんとによかったの?せっかくの非番 だったのに、私なんかのために…。」 「いいの!私が言い出した事だから!」 気にしないで、という言葉とともに放たれた このとびっきりの笑顔を見ると、平瑠ちゃんは きっと心から私のためを思って連れ出して くれたのだろうと信じられる。
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