カッペ SUMMER 2013

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(…な…何ぃー!!……い…生きてる?) 突然、人形がパチパチと瞬きをすると、その青い瞳から涙がこぼれ落ちたのだ。 「ケ…ケン…ちゃん……逢いたかったジョー…」 息も絶え絶えな感じで、呟くように人形が喋った。 「カ…カッペちゃんなのか?」 「た…すけて…… お皿が乾いて動けないジ………」 そう言うと人形は、気を失ったようにガクリと首を落とした。 (姿が全然違うけど、カッペちゃんだよな……) 謎ではあったが、俺はカッペちゃんを抱えて、大急ぎで近所の公園に向かった。
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