出会い
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自分の番号を読み上げて、兵藤が番号を告げるのを待つ。でも、兵藤は俺の電話番号を登録するとじゃあなと踵を返して廊下を歩き出した。 「おい、お前の番号は?」 「帰り、玄関にいる。」 俺の言葉を無視してそれだけ言った兵藤は今度こそ振り返りもせず颯爽と歩いて行った。 「何だ、あいつ…」 怒りよりも呆気にとられた俺は兵藤の背中が廊下の曲がり角で消えるまで見守った。
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