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「誰が体操のお兄さんだよ(笑)」 「いやぁ、違ったの? ごめんね、お兄さん♪ 俺様、博打とかしかやらないから お兄さんわからないわw」 「で、いいの? もらって」 「可憐なスルー、ありがとう♪ いいよ♪もー、やっちゃいなよ」 梅雨が笑う、彼も笑う。 反対に笑っていた彼は顔を引きつ らせるが、何かを取り出し、投げ た。それは――札。 「札嫌い、 ――汝、力を貸しし者よ 我らを守りし花を咲かせたまえ “彼岸花、開花"」 梅雨が指を組み、唱えれば辺りは 見渡し限り赤い花が咲き乱れ、札 は自然と消滅してしまった。 「俺様、帰りたい… お嫁さん、いる場所に帰りたい… お兄さん…任せていい?」
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