第2話 図書館のセカイ

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「あ、ああ……」 赤い本から離れようと、少女は後ろに下がる。 でもその時、少女の後ろで大きな音がした。 それは何かが落ちた音。 恐る恐る、彼女は後ろを振り向いた。 「あっ……」 落ちてきたのは赤い本だった。 それも数えきれないほどの……。 少女の顔はわからないが、その数えきれないほどの赤い本を見て、泣き崩れたのがわかった。 「ごめんなさい……ごめんなさい……」 少女は謝った。 何度も……何度も…… 「……ごめんなさい……ごめんなさい……」 何度も……少女は謝る。 「うっ……!」 突然、俺の耳に入ってきた大きなノイズ。 俺は耳をとっさに押さえ、下を向いた。 「あれ……?」 ノイズが聞こえなくなった時、少女は本を残し、いなくなっていた。
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