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「ざわざわ」
入学式の終わったあと教室は新入生の声で騒がしい。
中学からそのまま持ち上がりで来た人がほとんどなので友達と喋っている人が殆どだ。
真新しい制服やおさがりのそうじゃない制服。
殆どの人が大きい制服に違和感を覚えているようだ。
すると、騒がしい教室に一人の先生が入って来た。
「ほら、席ついて~」
30歳後半ぐらいの少し背の高い気さくな、先程入学式で紹介された先生だ。
「このクラスの担任になった、成瀬 悟だ。気軽に話して良いぞ♪なんだったら、なるセンセ~って呼んでくれ!」
自己紹介で生徒の笑いをとった先生。
その顔は自信に満ち溢れている。
「早速なんだが席替えをする!」
「「えぇ!?」」
皆がビックリしている。
すると一人の男子生徒が先生に質問した。
「なるセンセ~、なんでいきなり席替えなんですか?」
先生は
「出席番号順なんて面白くないだろ。どうせ殆どが見知った顔だし。」
確かに、と言う声が聞こえる。
すると別の男子生徒が、 「どうやって席決めるんですか?」
「いーことを聞いてくれた!」
先生の突然の大声に少しビックリする生徒。
「先生、クジ作ってきた!出席番号順で順に取っていけ。」
普通じゃん!というツッコミ。
出席番号の一番から順に取っていく。
「じゃあ前に貼った紙を見て移動しろ~!」
先生の一声で一斉に動き出す生徒。
皆隣の席の人が誰か期待と不安にかられながら移動する。
「よしっ!移動完了だな!じゃあこれから休み時間だから隣の席の子と喋っておけよ~」
そういって先生は教室をでていった。
そう、この席替えが運命の始まり。
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