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あの騒動から3日後…………
「美夜~、弁当食べよ!」
「あたし今日パン。」
市原に友達が出来た。
中学時代から気になってはいたが、市原をいじめていた女子が怖くて話しかけられなかったそうだ。
赤い眼鏡をかけていて、お姉さん気質の、野口 真紀。
黒い眼鏡をかけ、真紀のツッコミ役のクールな、石川 愛里。
この二人は北沢と同じく、市原の優しさに気付いていた。
だから、臆することもなく市原に声をかけられたのだ。
「私今日、タコさんウインナーなんだ♪」
ヒョイ、パク。
「うん普通。」
真紀が自分で作ったと自慢したお弁当の、真紀の大好物のタコさんウインナーを愛里が一口で食べてしまった。
「愛里~!私のおかずだよ!一生懸命作ったんだから!」
顔をタコみたいに赤くして愛里に怒る真紀。
「タコさんウインナーなんてただ切って焼くだけだろ。」
冷静かつ的確にツッコミをいれる愛里。
市原はそんな光景に笑みを溢した。
「美夜~、なんで笑うの~。」
「真紀が馬鹿だから。」
またもや冷静にツッコミをいれる愛里。
「ひっど~い。」
こんな低レベルなコントは日常茶飯事。
市原はそんな日常に幸せを感じていた。
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