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…まさか、こんなコトになるなんて……
大きなバックを片手に私は今学生寮の前にいる
築18年というまだ新しさの感じられるその寮の外見は少し洋風だが、やはりと云うか何と云うか可愛らしさの欠けらがまったくない。
ここまで来たら逃げるコトなど出来ないとわかってはいるが…逃げたい、帰りたい!
帰りたい。帰れない。2つの考えが頭の中でグルグルまわる
でも、それでも今帰ればまだ間に合う。もんのすっっごい不満をぶつけられそうだけど…
だけどこの門潜って内に入ってしまったら、それこそ途中で帰るコトは叶わないだろう
いくら1度は受けてしまったコトとは云ってもやはりココは慎重になるべきだと思う
「…お前すっげぇ怪しいぞ、康野〈コウノ〉」
「ぅひぇっ?!」
なかなか決心がつかず寮の前でウロウロしていると、突然後ろから声を掛けられる。
いきなりの予期せぬコトに加えて、考え事してたため余計に驚いて変な声を上げてしまった
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