第二訓 『風が強い日は大抵向かい風』

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『雀兄ちゃーん、早くしないとバス出ちゃうよ!』 何もかわりなくよく晴れた朝、「高町なのは」は幼馴染みである「朱鳥 雀」の玄関に立ち彼を起こすべく呼び掛ける。 しかし一向に返事が返って来なく、むぅ と唸り思う。 (最近雀兄ちゃん、あんまり話してくれないなぁ・・・) と。 そう、ちょっと前までは普通に話したりアリサ達とのお茶会にも出席していたのに最近はめっきり話もしなくなってしまった。 最近は学校すら休んでいる。 なのは達は自分達が何かしてしまったのではと最初思い聞いてみるが本人は 『えっ?何もしてないぞ?』 と思ったより普通に返されたので他の二人は安心したのか普通に手を引いたが彼女だけは違った。 (最近の雀兄ちゃん・・・何処か怪しい) そう、彼女は彼を怪しんでいた。 自分と会話するのも大体手紙でその手紙には病気と書かれていたがいざなのはの母が看病しようとしても何故か家の中に入れようとしなかった。 そんなこんな考えていたなのはに 『な、なのはか~?』 と突然家の中から声が掛けられる。 『ふぇっ!?雀兄ちゃん?』 あまりにも急だったのでビックリして変な声を出しつつも聞き返す。 『あぁ、今日も学校休むわ、学校にも伝えてあるから』 『う、うん。大丈夫?お兄ちゃん』 『いや、喉のせいで声もアレだから・・・すまないな』 『大丈夫だよお兄ちゃん!じゃあお大事にね』 本当はもっと言いたかったのだが迎えのバスが来てしまったので渋々切り上げバスに乗るなのは。 しかしその途中で思うのだった。 (あれ・・・?風邪引いたら声って高くなるっけ?) と
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