第二訓 『風が強い日は大抵向かい風』

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『よし、見つけてくれたかっ』 彼女はカーバンクルの額から手を離し代わりにめいいっぱい撫でてやり 『本当にありがとな、ゆっくり休んでくれ』 とカーバンクルに告げるとカーバンクルは嬉しそうに尻尾をフリフリ揺らして消えていった。 『よし、やっと見つけた・・・早いとこアイツらに見つかる前に回収しないとな』 そう呟き彼女は時計についてある「ダイヤル」を回したかと思うと次の瞬間、その姿を消した。 ーーーーーーーーーーーーーーー 『よっと』 彼女が着いたのは山の中にある大きなダムだった。そのダムの手前に彼女は『テレポート』したのだ。時計のダイヤルはいわば彼女の魔力を調節する為の物である。 『さてさて・・・お目当ての「お魚」は・・・』 ダムに貯水されている水を眺めながら呟く雀。だがしかしお目当てのモノは出てこない。 仕方なく彼女は湖に向かって「ブリザドRF」をいくつか撃ち込み用意したパンくずをばらまく。 しばらくそれらの波紋が広がるだけであったが次第に湖に波が出来始め 『#$&%#$./\^\。@,"!!!』 湖から大きな「魚」が姿を表した。 それを物怖じする様子も無く首や手足を回しつつ準備体操をしながら 『んじゃ、頂くぜ。その額にあるジュエルシードを』 口を歪ませそう呟いた。そう、カーバンクルに探してもらっていたのはジュエルシードだったのだ。
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