第二訓 『風が強い日は大抵向かい風』

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『チッ!』 彼はまたギリギリで反応しそれを避け追撃を与えようとするがまたもや水中に逃げられてしまう。 『今のタイミングでおもいっきり重いのぶち当てるか・・・?』 『でもそれだと間に合わない・・・なら』 とそこで以前やっていた部活・・・剣道を思い出す。 「出鼻技」というのは皆様ご存知だろうか?相手が攻撃した瞬間に此方も攻撃する技である。 つまりは 『飛び出した瞬間に一撃入れて仕留める!』 そして彼は精神を研ぎ澄まし機を待つ。 正直剣道からは大分離れてしまっているが最早やるしかない。 そんな気持ちで深呼吸をし心を落ち着かせ、右手に雷の力をひたすら溜める。 『!%$$##>>>>##%%%!!』 そして巨大魚が勢いよく顔を出し突進・・・ではなくウォーターカッターを繰り出すが しかし彼女はそれをなんと体を半身ずらすだけで難なく避けてしまう。 そんな彼女を見て焦ったのか巨大魚は直ぐ様飛びかかってきた。 彼女は咄嗟に屈み真上にいる巨大魚に向かい 『サンダガSHG2・戒!』 と叫び右手をつき出した。無数の雷撃が幾多の欠片となりながら巨大魚の体を貫いていく。 『まだまだ!万象育む大いなる大地よ!怒りと共に彼の者に粛清を!!』 貫かれても尚生き水中に逃げようとする巨大魚に追撃の詠唱を開始し 『クエイク・改!!』 その巨体を突如勢いよく出てきた岩山が打ち上げた。
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