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そう、散々雀を苦しめた残念なイケメン、エーカーが腕を組み立っていた。
『そう身構えなくてもいい。先日の無礼に関しては改めて謝罪させてもらおう』
目を閉じながら冷静に言い放つエーカーにまたもや驚きつつ
『お前、変わったか?』
と問いかけ、エーカーは不敵な笑みを浮かべ
『あぁ、何故だか最近の私は自分でもおかしいと感じていた』
『では何故ッ!?』
『私にもわからん、だが変な石を持った瞬間何故だか止まらなくなったのだ』
変な石と聞いた瞬間あぁと心の中で察した雀は
『まぁいい。んでアイツは何者だ?』
と問いかける。
エーカーは『そうだな』と腕を組み直しながら
『彼は「天我 来人(アマガ ライト)」。転校生だ。』
『転校生?』
雀の問いにあぁと答え
『君が休んでいる間に転入してきたのだよ。勉強、スポーツ共に万能、更に性格もいいと来ている。女子にはな』
『と言うと?』
『一方で男子には一方的な無視を決め込んでいる。お陰様で男女間にかなりの溝が出来ている始末だ。』
肩をすくめある方角を指差すエーカー。雀もその方角を見るとピリピリとした男子諸君がいた。
『君から見てこの状況、どう思う?』
エーカーから問いかけられるが
『興味はないが・・・』
と校舎に向かって歩き出し続ける。
『あまり好ましくはないな、こんなピリピリとした空気は好きじゃない』
と言い残して校舎の中に消えていった。
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