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見知らぬ都会でのはじめての独り暮らし。
学校に部活に週2回程度しかできないバイト。
住み慣れた地元とは違いすぎる街並み。
田んぼがない。
道路に蛙が飛び出してきたりもない。
蛙って都会にいるの?
少し歩けばコンビニがあるし、駅前は遅くまで営業してるスーパーや、ファストフード店、大きな本屋さんがあって困ることもない。
こんな便利さに慣れてしまったら地元はさらに不便に感じてしまうんだろうな。
本屋さんで今までなら誰かが買ってきたのをみんなで読み漁った記憶のあるファッション雑誌を手に取ってパラパラ読んだ。
地元じゃこんな格好してる方が目立ったのに、こっちじゃみんなこんな可愛い服装でキラキラしてて。
「…私も服欲しいな」
仕送りしてもらってるお金じゃ服を買うお金にまでまわりそうになくて雑誌1冊買うのも抵抗がある
「はぁぁ。帰ろ」
センパイは試合が近いからみんなが解散したあとも少し練習をしている。
「陽菜子、ごめんな?」
校舎の影で耳元にそう囁いて軽くキスをくれた。
そんなこと…中学の時だったらぜったいなかったのに。
よくわかないけれどモヤモヤしてしまった
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