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年齢差とか関係なしに
これって一緒に暮らす上での
ルールって言うか…マナーだろ。
ムカつく気分でカーテンを
開け放ってベランダに
部屋干ししておいた洗濯物を
出していると、ようやく
玄関ノブに鍵が差し込まれる
音が聞こえて来て。
「ユキくんおはよう!」
元気よく飛び込んで来た千夏に
抑え切れずに言葉を投げつけた。
「ふざけんな!」
いきなりの俺の先制攻撃に
キョトンとした千夏。
「え?何が…?」
何で俺が怒ってるのかすら
分かっていない千夏に
もう寛容だった俺も崩壊。
「お前さ、何考えてんの?」
「…何って…」
「同棲ってどういう事だか
ホントに分かってる?」
「えっ?」
相変らず訳が分からないとでも
言いたそうな瞳で俺を見つめる
彼女に呆れて言葉も出ない。
「…もういいよ。好きにしろ」
何なんだよ一体。
俺って千夏にとって、
どんな存在な訳?
ふてくされて寝室のベッドに
潜り込む。
俺…
ホントに千夏でいいのかな?
そんな疑問すら感じてしまう自分にも
怒りが込み上げて唇を噛みしめた。
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