36人が本棚に入れています
本棚に追加
いつの間に、眠りに落ちたのか…
インターホンの音で目を覚ました。
起き上がると体が重く、頭も痛い。
ガチャー…
ドアを開けると息を切らしたナオトがそこに居て、あたしを見るなり肩を大きく撫で下ろした。
「…ん?」
「ハァハァ…ん?じゃねぇよ!」
「え?」
「電話しても出ないから、ハァハァ…ハァハァ…」
「……それで急いできたの…?」
意味が分からなくて首を傾げると、すごい怖い目で睨まれ、
「……お前、マジで意味分かんない」
ダンッ!!と、拳をドアに叩きつけた。
「……ッッ」
「人の事、なんだと思ってんの?」
「………」
「人が心配して来てみりゃ…
寝惚けた顔で出て来やがって…」
「………」
「………」
キーーンと頭の奥が痛い。
「………」
「………」
「…とりあえず、入れてくれる?」
「………」
「それとも、外出る?」
もう一度大ききく息を吸い込み呼吸を整えると、屈んで俯むくあたしの顔を覗く。
その視線から逃げるように、体を避け中へ通した。
「……散らかってるけど…どうぞ…」
最初のコメントを投稿しよう!