36人が本棚に入れています
本棚に追加
「……だって…」
コーヒーを飲みながら、チラリと視線を向けるとバッチリ目が合う。
「んで?」
「………」
「どう言う意味?」
「………」
「…俺を好きだったって…意味分かんないんだけど…」
別にこれは愛の告白じゃない。
だけどあたし達にとっては、それよりも重要な事。
「…ナオト昔さぁー…
お前にとって、俺ってなに?
って聞いた事あったでしょ?覚えてる?」
「…あぁ」
「その答えが、やっと分かった」
「は?今頃?」
「…うん。喧嘩してもムカついても一緒に居るのが当たり前だったでしょ?あたし達」
「あぁ」
「どんな時も一緒で…
それが、当たり前だった。
当たり前って気付かないくらい
当たり前の存在で…
あたしの中心は、いつもナオトだった」
コーヒーカップを両手で覆うと、こんな時なのにその温かさに自然と顔が緩む。
「…その意味、分かる?」
最初のコメントを投稿しよう!