第3章 同行者

19/19
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/84ページ
「じゃっ、俺も行くからな」 ジョイが考えているとそう言って虫網とピッケルを持ってBCからでようとした。 「なんでだ!」 すぐさま突っ込みを入れるジョイ。 「お前さんざん言っておいてさりげなく便乗すんな!」 「おいおい。男二人で狩りの話なんてむさ苦しいだろ。大体、全員で話し合わなきゃ意味ねぇだろ」 「....」 確かに 「お前も一回狩り場に出て馴染んどけよ。考えすぎてもあれだからよ」 そう言い残しラグロスはBCから出て行った。 「....確かにな」 ジョイはそう呟いた。 作戦も大事だが、それにこだわりすぎて狩りに失敗したのでは意味がない。 そう思い、ジョイは太刀を背負い狩り場へ歩み出した。 狩り場に足を踏み入れた瞬間強烈な日光がギンギンと降り注いできた。 砂原 昼は太陽が責め立て、夜は寒さが唸りをあげる過酷な環境の狩り場。 現在の場所は荒野地帯の為、何とか耐えられる気温だがそれでも暑い。 「....どうすっかな」 じんわりと出てきた汗を拭いながらジョイは呟く。 出てきたはいいが、二人のように目的があるわけではなく、また、待つこともジョイには酷なため、何をすればいいのか分からなかった。 「....そうだ」 ふとジョイはあることを思いつきそのまま歩き始めた。 ジョイは目的の場所にたどり着いていた。 エリア3 干ばつが激しい砂原には珍しく水場がある場所だった。 「....ここか」 ジョイは太刀を構えながら水場を見渡した。 水場は濁っていて、異変は見られない。 それでもジョイは警戒を緩めずに静かに音を立てずに近づく。 それでも ピチャ 音は出てしまう。 その瞬間、 「ヴォオォォァァ!」 地面から山が飛び出してきた。
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!