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「あーーー!!じゃないよまったく…」
1人でツッコミを入れつつ、渡されたプリントに目を通す。
一応ね。
………………。
ちょっと待て。なんだこれ?
え?嘘?
プリントを読み終えると同時に、私はあわててお兄ちゃんとお母さんがいるリビングに走った。
「ちょっと!!私、合宿なんて聞いてないよこれ!!!」
そう、プリントには
【親睦を深めるための一年生合宿】
と書かれていた。
「ああ、それな。いやオレは修学旅行があるけど一年生はそんな行事があるのか。」
「あら、いいわね!楽しみね!」
「楽しみでもなんでもない!!!なんで家の外に泊まらなきゃいけないの!?行きたくないよ!!」
「それはだめ」
すぐにお兄ちゃんに反対された。
お母さんは笑ってるし。
「嫌だ!!出たくないよ家から!!親睦なんかいらないのに!!」
しかも2泊とか。無理。
「でも、良い機会だから行っておけよ。中々ないんだから」
「顔が歪んでるよ、翡翠。ぐおぉって効果音出てるわよ」
お母さんのボケはスルーして、
「……お兄ちゃんが言うから行ってくる。
こんなん苦痛以外の何物でもないのに………。」
私はリビングを静かに出ていった。
「なんでお兄ちゃんの言うことは素直に聞くのかしらねぇ」
なんてお母さんの声が聞こえてきた。
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