嫌われた天才の襲来ほど危険なものなし

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学校が終わり、下駄箱へついて、こう思った。空が青い、晴れていてとても綺麗だ。それにたいし、俺の心は錆び付いた鉄みたいに薄汚い。 「そーらー!一緒に帰ろー!」 なんか鬱陶しいハエが来たみたいだ。ハエの名前はなんだっけ、忘れた。 「あれ、お前くそびっちどもと一緒に帰らないのか?」 「くそびっちどもって……彼女らは僕の友達だよ?空ってば……はぁ」 なんだこいつ、すげーむかつく……。くそびっちどもってのはあながち間違いじゃないんだけどなぁ……。顔だけしか見てないやつらだし。 「は?なんだよハエが……俺は今非常に機嫌悪いんだが?」 「一段と荒れてるね……。あ、でも今日は久々に二人でかえれるよ?彼女らは生徒会とか部活とかで一緒にかえれないらしいし。それに、最近なんか無視されて話してる気がしないからさ、ここら辺でほら、友情度回復ってことで」 こいつのスルースキルはほんと、尊敬するわ。まあ、断らない俺も俺か。 「ん、別にいいぞ。煩いくそびっちどもがいないならな。」 「空ってば……またそう呼ぶのね……はぁ」 やっぱなんか嫌だなこいつ。他のやつよりは話してるし好感持てるんだが……如何せん性格が好きになれん。そう言いながら靴を履き学校を出た。 「そう言えばさ、空ってどうやってテストの点数取ってるの?僕が見た限りじゃノーともとってないしテスト始まって5分したら寝てるし。それなのに毎回クラスの半分よりは上にいるじゃん?」 「こっち見る余裕があるお前が凄いな、学年1位さん。ま、下位のやつらのことはきになさんな」 まあ、適当にやって寝る前に教科書めくれば大抵分かるし漢字は小学校から地道にやって中学で準2級取ってあるしほとんど問題ないんだよね。 「いやいや、僕も空と同じような生活してたら点数なんて30点も取れないよ?」 なんか話が続きそうなのでこれ以上話してもなにもえられないぞ、と強くいって歩くスピードを早めた。 「ちょっ、空!まってよー。……って空!前見て前!なんか変な円があるよ!?」 「そうか、異世界召喚だな、頑張れ勇者様。あ、俺もいくわ。行くぞ」
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