Sigrect

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「オイ、相沢夏希。 お前は知らねーかもしんねーが この体育の授業、ちゃんと見られてんだぜ」 「何だよ」 本から視線を、移した相沢夏希は これでもかというほど機嫌が悪かった。 同級生に向けるような目ではない。 「この体育の先生はよぉ、 なんも喋べんねーし注意もしねーけど 裏で、ちゃんと評価つけてんだよ。 だから、ここで成績優秀な夏希君の 成績が下がっちゃ可哀想だろぉ!?」 あれ、こいつ実はいい奴なんじゃ・・・ と内心密かに思ってたら高天ヶ原に 「なんでやねん」って静かにツッコミされた。 「別に興味ない」 「夏希君、双子の弟と妹がいるんだってね?ガッカリするんじゃない? お兄ちゃんの体育の成績が残念だったら」 「しつこいな、なに、 なんか勝負でもすればいいわけ?」 隣のインテリ眼鏡の挑発に、 ついに相沢夏希が乗っかった。 「なぁなぁ!その勝負 ウチのシグレンもいれてくれへん!?」 「は、ハァ!?高天ヶ原!?」 「この子、ごっつバスケやりたいやけど みての通り内弁慶で、バスケやろうぜ! いえへんからなぁ!よろしく頼むわぁ」
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