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向かって右側に座っていた男性、カンナの所属するブラッド小隊隊長のキリナ・チェンが振り返る。
「遅かったな」
「VFの整備してて、携帯気がつかなかったんですよ」
カンナがカウンターに歩み寄りながら返事をすると、
「カンナ、いつまで待たせるのよ!」
自慢のストロベリーブロンドを翻して、文句を言いながら歌姫・エティア・ハーツが振り返った。
そしてカンナへと両手を伸ばしながら、ふらつきながらも椅子から立ち上がると、カンナへと身体を預けるので慌てて受け止める。
「お前、酔ってるな?」
抱き止めたエティアからアルコールの香りがはっきりと感じて、カンナが眉をひそめてエティアをたしなめるが、彼女はお構い無し。
「少しだけよ~」
顔は紅潮しているし、普段はこんな風に人前でカンナに身体を預けるような真似はしないので、相当酔ってるはずなのだ。
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