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「確かに、俺からはあいつへの気持ち伝えたけど、エティアからは返事貰ってないから、その…」
カンナが先程のキリナからの質問に言い訳じみたことを説明すると、キリナは一瞬キョトンとした表情になり、その後豪快に笑い出した。
「本当に、お前は融通の利かないガキだなぁ」
思い切り笑った後に、カンナの背中をバシッと叩いた。
「何なんだよ」
「ま、精々頑張れってことだ」
キリナはニヤリと笑い、嬉しそうにまたグラスを煽った。
そして手にしていたロックグラスをカウンターに置くと、椅子から立ち上がった。
「俺もそろそろ部屋に戻るか。カンナ、片付け頼むな」
「…了解」
ボビーが戻ってきてなければ、片付けは当然自分だろうと思っていたカンナが、やれやれという感じで返事をした。
談話室を出るところで、キリナは足を止めた。
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