chart5

9/17
前へ
/448ページ
次へ
「だから、なんで逃げるんだよ?」 「に、逃げてなんてない!そっちがこっちに寄って来るからよ!」 上総が迫って来なきゃ私だって逃げたりなんてしない。 あ…もう。 私のゆっくりした朝を返して。 朝から彼に会えたのはうれしいけど、どうしてこういう状況になってるんだっけ。 というか、結局なんで上総はこんな時間に私の前にいるんだっけ。 それに、いくら早く起きたからといって、そろそろ私が起きるいつもの時間帯になってるはず。 時間は……?と上総の向こうに掛けてある時計に視線を向けようとした。 「よそ見禁止」 視線を上総の元に戻させられて、腰をぐっと彼の方に引き寄せられた。 「っ…!」 彼と私の間に隙間なんてもうほとんどないに等しい。 「ち、近いって!そろそろ仕事行く準備しなきゃ行けないから離して、ね?」 どうにかして上総から逃げようと理由を作る。
/448ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4890人が本棚に入れています
本棚に追加